剛性率・偏心率を計算したテキストデータを作成し、テキストビューアで開きます。
長期応力とする出力荷重を指定します。
地震応力とする出力荷重を指定します。 テンション部材がある場合などで正負加力時で応力計算結果が異なる場合は、「負加力の検討も行う」にチェックを入れ、出力荷重を設定して下さい。
計算を行うためには以下の3つの出力荷重を作成する必要があります。
1.長期鉛直荷重 (重心位置の計算)
2.X方向地震荷重(剛性率・剛心位置・偏心率の計算)
3.Y方向地震荷重(剛性率・剛心位置・偏心率の計算)
また、節点データ及び剛床データで、層番号の入力が必須となります。
このコマンドを実行すると、まず上記の出力荷重を指定するためのダイアログが表示されます。
出力および計算は以下の通りです。
まず、長期鉛直荷重から、柱及び壁の頂部(Z座標の大きい側)の軸力、及び頂部の座標(X,Y)を調べ、
以下の計算で重心位置を算定します。
重心のX座標:Gx=Σ【軸力NL × 座標x】/Σ【軸力】
重心のY座標:Gy=Σ【軸力NL × 座標y】/Σ【軸力】
※斜め部材の場合は柱軸力から全体座標系のZ方向成分を算定し、これを採用します。
X方向地震荷重で計算された水平変位および部材の高さから算定します。
部材の変形角:θx' = X方向水平変位(柱頭δx−柱脚δx) / 階高(Z座標と床面までの高さから計算)
層間変形角:θx = Σ【θx'】 / 鉛直部材(柱のみ)の数。
剛 性 率:Rs = 当該階のθxの逆数(rs) / 全階の層間変形角の逆数の相加平均(rs.a)
Y方向地震荷重時においても同様な計算とします。
X方向地震荷重で計算された水平変位および部材のせん断力から剛心のY座標を算定します。
部材の水平剛性:Kx = X方向水平変位(柱頭δx−柱脚δx) / 部材柱頭のX方向せん断力
節点バネ:Kx = X方向バネ常数
剛心のY座標値:Ly = Σ【部材剛性Kx × 座標y】/Σ【部材剛性Kx】
X方向偏心距離:ey =|剛心Ly−重心Gy|
Y方向偏心距離においても同様な計算で数値を計算します。
弾力半径の計算
剛心まわりのねじり剛性:KR = Σ【Kx×(座標y−剛心Ly)2】 + Σ【Ky×(座標x−剛心Lx)2】
X方向検討時の弾力半径:rex = (KR/Σ【Kx】)0.5
Y方向検討時の弾力半径:rey = (KR/Σ【Ky】)0.5
偏心率の計算
X方向検討時の偏心率:Rex=ey/rex
X方向検討時の偏心率:Rey=ex/rey
鉛直部材(柱・壁)は柱頭(壁頂2つの節点)が剛床グループの節点に含まれる部材(壁)を対象にします。
剛性率計算は上記、鉛直部材の層間変形角の平均とします。
設計の目安としてご利用下さい。 柱の中間に節点のある場合は対応していません。 また、同一レベルに複数の剛床が存在(多剛床)の場合や、吹き抜け柱などがある場合は、剛性率・偏心率は別途、詳細な検討を計算する必要があります。